転職で採用される志望動機の伝え方には、簡単な法則がある

面接対策

転職での面接では、多くの場合「あなたはなぜ当社に応募されたのですか」と聞かれます。

そのため、いくつかの切り口で「応募する理由」を事前に必ず決めておかなければなりません。

それだけではなく、あなたのことを採用しようと決断してもらうための「殺し文句」を用意しておく必要があります。

転職における面接とは、あなたという高額商品を売り込むものです。採用側の会社に「魅力ある人だ」と思ってもらうことから始め、「買いたい(採用したい)」と感じてもらう必要があるのです。

自信を持って主張できる志望動機がなかったり、志望動機を語ってもなかなか採用されなかったりする人の多くは、この「志望動機」の伝え方に問題があるのかもしれません。

今回は、志望動機がないという人が、どのような切り口で志望動機をまとめたら良いのか、さらに「殺し文句」となる結論の述べ方について解説します。

成功する志望動機の伝え方には法則がある

志望動機は、どの面接でも必ず聞かれるものです。しかし、自己流に、あなたがその会社に入りたいと思ったことをただ単に述べていても、伝わる志望動機にはなりません。

成功する志望動機の伝え方には法則があるのです。それは以下のようなものです。

1)会社側に「魅力ある人だ」と感じてもらう

2)あなたを採用するとメリットがあると思ってもらう

この二つを相手へ同時に与えるのが、成功する志望動機の伝え方です。インパクトのある志望動機がない人であっても、成功する法則に従って述べることによって、上手く採用に導くことができます。

逆に、たとえ強い志望動機がある人でも、法則と外れた伝え方をしていては、相手の心を動かすことができず不採用となることがあります。

「志望動機」で魅力ある人と感じてもらう

求人側の会社が、あなたに志望動機を聞く理由は、「当社のことをどれくらい知っていますか?同社のことをどれだけ好きでいてくれますか?」ということです。

よく、「面接は恋愛と同じ」と例えられますが、まさにそうです。採用側の会社は、自社をくわしく知っていて、一番好きだと言ってくれる応募者に魅力を感じます

多少スキルが足りなくても、求める人材像よりも少し物足りなさがあったとしても、自社のことが大好きで、第一志望だと主張する人を採用したくなるのです。

会社側も、応募者との面接の場面でまず志望動機を聞くことによって、「魅力を感じる人かどうか」を試しているのです。

そのため、あなたはどの会社を応募するにしても、その会社に応募した理由を「志望動機」として、さらに「御社が第一志望です」と主張しなければなりません。

本当は第一志望でなくても「第一志望です」と伝えるのが鉄則です。

そうしないと、魅力ある人だと思ってもらえません。魅力ある人と感じてもらわなければ、選考の土俵にすら上がれないのです。

違和感のない動機なら何でもOK

まずは、「御社が第一志望です」と主張して魅力を感じてもらう必要があるのですが、その切り口は基本的に何でもOKです。

ただし「御社は私の実家に近く、通勤に便利なので志望しました」「給与額や勤務条件が、私の生活に合致しているからです」などの、あなた自身の都合だけを志望動機にしてはいけません

そのような本音を言う人を好む面接官もいますが、人によって受け取り方がさまざまであるため、やめておきましょう。

採用側の会社が「志望動機」として主張されて違和感がないものであれば、何でもかまいませんが、基本的な志望動機の切り口は下記の3つです。

多くの応募者が選びますし、会社側も聞いていて違和感がありません。

1)会社の事業展開の方向性、経営方針

2)サービス、商品

3)トップの人柄、社員の様子

そのため、これと言って志望動機がない人は、まずは上記について応募しようとしている会社を詳しく分析してみましょう。

そのうちのどれかに、あなたが本当に「この会社のこんなところがいいな」「ここが好きだな」と思うところが見つかるはずです。

情報収集をする際には、細かいところまでチェックするようにしましょう。まずは会社のホームページを熟読してみましょう。

そして、サービス・商品を志望動機にするのなら、実際に使ってみたり、販売店があるのなら直接行ってみたりして、実体験をしましょう。

トップの人柄を志望動機にするのなら、その人のビジネスブログなどや著書などを探して読んでみてください。

そのように会社の情報を知れば知るほど、面接の場面で、あなたの態度や表情などに「会社が好き」といった熱意があふれ出てきます。

私たちは「知っていること」には自然に好意を持つようにできているからです。まずは深く考えずに、応募したい会社のことを色々「知る」ことから始めてください。

また、3つの志望動機のうち、どれを選んでもかまいません。実は、志望動機の切り口がどれであっても、採否にあまり関係がないのです。

あくまで志望動機は、「会社のどこに魅力を感じているのか」を、あなた自身が整理するものと考えてください。

あなたが会社に魅力を感じていれば、会社側もそんなあなたに魅力を感じます。そのために、あなたは会社の良いところを探す必要があります。

志望動機というのは突き詰めて言えば、それだけのものです。あなたが採用されるか否かは、実は他のところにあるのです。

「私を採用するとメリットがある」を結論に

志望動機を聞かれると、たいていの応募者は熱意を込めて語ります。

いかに会社が素晴らしいか、社風にほれ込んでいるか、トップの人柄にあこがれているかなどを、独自のエピソードを交えて話すと思います。例えば以下のような志望動機が典型例ではないでしょうか。

私は御社の事業展開力に強く惹かれて応募しました。のびやかで明るく、斬新な企画をたくさん打ち出していらっしゃいます。さらにお客様の層が、若い女性とその子どもたちです。昔から、未来のある人たちへサービスを展開している企業に憧れていたため、御社を志望いたしました。(会社への好意)
今回御社に応募しましたのは、以前から御社製品の〇〇の大ファンだからです。小さい頃から〇〇をずっと使っておりましたし、私の弟も〇〇のヘビーユーザーです。このようなすばらしい製品は、後世に受け継がれていくものですし、世界へ拡販できる製品だと思っています。ぜひ私も〇〇の販売に携わる身になりたいと考えています。(会社への好意)

これらの志望動機には、一応応募者の熱意や会社への好意が伝わってくるため、違和感はありません。

しかし、採用したいと思わせるには足りないのです。

そもそも事業展開の方向性や経営方針というのは、外部の人には本質的なところまで理解できない部分です。

面接などでは、「社風に惹かれて応募しました」と主張する人がとても多いのですが、応募者が漠然とつかんでいる社風と本当の社風には大きなギャップがあるのが常です。

また、トップの人柄や社員の様子に惚れ込んで、といった志望動機も、ありがたいとは思うものの本態とは違うことも多いのです。

そのため、これらのみに依存した「志望動機」だと、採用を検討する側としては「ギャップがあるけど大丈夫かな」「本当の社風は全然違うのに、この人勘違いしていないかな」「もし本人が期待するようなものが当社にはないとわかったら、辞めてしまうかもしれないな」と不安になるのです。

さらに、会社側の視点で見ると、応募者が会社のどこを気に入っているのかは正直なところあまり関心はありません。

会社としては、志望動機がどうであれ、会社にとって役に立ち、利益をあげることができる人材でなければ「採用したい」とは思わないのです。

そのため、志望動機には「あなたがその会社を好きである理由」と「私が会社に採用されたらできること(会社のメリット)」を、必ずくっつけて述べるようにします。例えば以下のようにしてみましょう。

私は御社の事業展開力に強く惹かれて応募しました。のびやかで明るく、斬新な企画をたくさん打ち出していらっしゃいます。

さらにお客様の層が、若い女性とその子どもたちです。昔から、未来のある人たちへサービスを展開している企業に憧れていたため、御社を志望いたしました。 (会社への好意)

私は前職でタイやインドネシアなど海外での拡販事業のサポートを行ったことがあります。御社の企画において、海外への進出をご検討になっていれば、私はその経験を活かすことができると存じます。

御社の商品は子どもたち、とくに途上国の若い人たちには今後ニーズが増えるものです。

商品企画、外国語でのPR、販路の開発で何かのお手伝いができるのではないかと思い、志望いたしました。 (会社のメリット、志望動機)

今回御社に応募しましたのは、以前から御社製品の〇〇の大ファンだからです。

小さい頃から〇〇をずっと使っておりましたし、私の弟も〇〇のヘビーユーザーです。

このようなすばらしい製品は、後世に受け継がれていくものですし、世界へ拡販できる製品だと思っています。(会社への好意)

前職では、私は営業企画・販売職を10年行ってまいりました。月間売上ノルマは常時130%達成して参りましたし、販売DMの反応率は社内でトップクラスでした。

さらに通信販売制度設計にも携わってまいりました。御社の〇〇は世界に拡販できる可能性を秘めています。

私を採用いただいた際には、子どもの頃から大好きだった〇〇の良さを、世界中にアピールする販促企画案をいくつもご提案できると思っています。 (会社のメリット、志望動機)

このように、あなたの純粋な「会社への好意」と、あなたが会社側に提供できる「メリット」を一緒にして志望動機とするのです。

会社側はあなたの純粋な会社への好意に対して魅力を感じます。しかし魅力があるだけでは、採用したいとまでは思ってもらえないため、「魅力」にプラスして「会社にとってメリットがある人」であることを主張してください。

そうすることによって、高確率で採用を検討してもらえることになります。

会社にとってのメリットは、高レベルのものでなくても構いません。

例えば「大好きな商品を扱えるから、嫌なことがあったとしても我慢することができる」や「前からずっと憧れていた仕事だから、これから長期にわたってじっくり働くつもり」や「利益をあげるアイディアを持っている」「憧れの御社の社員と仲間になれるなら、雑用などもいとわない」といったような、基本的なことで大丈夫です。

このように、志望動機を効果的に述べるには法則があります。

まずは、採用側の会社に「私は会社に好意を持っている」と伝えて魅力を感じてもらうことです。

そして次に、会社側に、あなたを採用するとメリットがあると思わせることです。

この二つを同時に述べることで、はじめて採用側の会社の心に届く志望動機が成り立ちます。

もしあなたが「志望動機がない」「志望動機を語っても、なかなか採用されない」と感じているのであれば、この法則を一度意識して志望動機を組み立ててみましょう。

切り口はあなたが本当に会社に好意を感じるテーマであれば何でも構わないのです。

それよりも、「採用したときの会社が得られるメリット」がしっかりと伝わるように、熱意やエピソードをうまく交えるなどの工夫をするようにしましょう。

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