転職回数が多くても、採用される履歴書や面接の回答法

面接対策

転職回数が多い人は、履歴書にその理由について触れる必要があります。また、面接官から必ず転職回数が多い理由を尋ねられます。そのため、転職回数が多いことに対する回答を準備しておきましょう。

面接官は転職の多い人のことを、「転職を繰り返す落ち着きのない人材かもしれない」と不安に思っています。

一つの仕事に落ち着けない人は、しばらく勤務すると飽きてしまったり、給与面で不満を持ちやすかったりします。いつまでも「自分に合った仕事、天職」を探してさまよっているように思われやすいのです。

これを解決するためには、転職回数が多くても、転職をしてきたことについて一連の理由があることを伝えることが重要になります。

業種・業態が違う転職であっても、あなたの転職活動に「関連する軸」があることを、きちんと採用担当者に理解してもらう必要があります。

転職回数が多い場合、その転職に「関連性」を探すべき

転職回数が多い人が行うべきこととして、「転職活動が計画性に乏しいものではなく、自分なりの考えを基にして行われてきた」と主張する必要があります。そのためにまず必要なことは、あなたの転職活動に関連性があることを理解してもらうことです。

転職回数が多い人であっても、今までの転職には何か関連があるはずです。そこで、履歴書や面接では「何らかの理由を軸にして、これまでのキャリアを築いてきた」という形で答えましょう。

その際、業種が違う転職を繰り返してきたとしても、性格や身体能力や適性などで切り口をかえれば、関連性を見つけだすことができます。

「明るく快活」「体力がある」など性格や身体能力での切り口

まずは一見計画性がなく、業種(どのような商品やサービスを取り扱っている事業かの分類)がバラバラの転職してきた人の例を見てみましょう。このときは以下のようになります。

1社目は、化学材料メーカーで販売員として2年間勤務、2社目は受験指導塾の講師として3年間、3社目は家電店頭販売員を2年行いました。

私は性格が明るく快活なので、ありがたいことに人には頼りにされることが多くやりがいを感じました。

一日中外周りであったり、一日中立ち仕事であったりと大変でしたが、体力には自信がありますから平気でした。明るく快活な性格で人と接することができ、体力を必要とする業務を7年間がんばってきました。

上記の例だと、化学材料製造業、教育業、家電製品販売業と業種に関連性がない転職です。

 

ただ、性格が明るく快活なタイプで体力があり、外回りや立ち仕事を行ってきたという切り口によって、関連性のある転職理由にすることができます。

業種にフォーカスしてしまうと、脈絡がなくビジョンもない転職に見えます。

しかし、「明るく快活」「体力がある」など、性格や身体能力を使った切り口でまとめてしまえば、関連のある転職だと伝えることができます。

あなたの今までの転職歴の中で、関連のある性格要素を探してみましょう。多少こじつけであっても、最初はかまいません。

あなたはどのような性格ですか。わからなければ、人に聞いてみるのもいいでしょう。

このときはプラスの性格だけではなく、マイナスの性格も活用しましょう。

たとえば、暗い性格は、裏を返せば「落ち着いている」「控え目」な性格と言い換えることができます。他にも、しつこく粘着質な性格は、裏を返せば「粘り強い」「あきらめない」性格です。

このように、性格的な切り口で今までの仕事の取り組みを棚卸ししてみてください。

「細かい作業が得意」「ミスなく迅速にできる」など適性での切り口

あるいは、「細かい作業が得意」や「ミスなく迅速にできる」など、適性での切り口で関連を見つけ出すこともできます。たとえば以下のようになります。

1社目は、建設会社での経理事務を1年経験しました。2社目は、ネイリストとして、ネイルサロンで2年間、3社目は人材コーディネーターとして2年業務を行いました。

私は細かい作業や緻密な計算が得意です。建設業の経理システムは非常に複雑ですが、ミスはほとんどありませんでした。ネ

イリストはご存知のとおり、細かく精密な作業がメインです。

人材コーディネートも、細かい連絡や管理などかなり神経を使う業務ですが、ミスや苦情はほとんどなく、連絡が細やかで親切だとお取引様には感謝されていました。

細かく神経を使う仕事を5年間行ってきたため、精密作業をミスなく迅速に行うことには自信があります

このように、業種がバラバラで脈絡がなさそうな転職であっても、「細かい作業や緻密な計算が得意」という適性で関連づけることができます。

前の仕事をしている間に、「これは自分に向いているな」とか「この仕事をしているとワクワクするな」という経験はなかったでしょうか。

どれだけ嫌だった仕事にも、楽しい瞬間があったはずです。それが、あなたの適性です。

「人と接するのが好き」「長時間机に座って集中しているのが好き」「車の運転は苦にならない」など、身近で細かいところまで踏み込んでみると、適性として切り込める要素はたくさんあります。

「高齢者のお客様」「動物に関係する」「食べ物を扱ってきた」などの切り口

さらに、お客様や取引先の属性、扱うものの種類に関連性を見つける方法もあります。たとえば以下のようになります。

新卒で町役場に入り、行政窓口を3年間行いました。結婚のため一旦退職し、その後は訪問介護ステーションの事務員として3年勤務しました。

私は祖父母と長年同居していたためか、お年を召した人に喜んでいただけることに楽しみややりがいを感じます。これまでの仕事でも、お客様の多くが高齢者や体が弱っている人でした。

これからも、こういった方々にお役に立てる仕事を続けたいと思っています。

このように仕事の内容が違っていても、お客様の属性や扱ってきた商品、一緒に働いてきたひとたちの属性が似ていたら、関連づけることができます。

過去の転職と、今回の応募に「関連性」でつなげる

面接官にとって、転職履歴が多い人は「採用したあとにまた早期に退職してしまうのではないか」と不安に思っています。

そこで、前職・前々職に何らかの関連性が見つかったら、今回の応募につなげて「早期離職の不安」を払拭するようにしなければいけません。

前職・前々職に関連する要素を今回の応募にも見つける

たとえば前職・前々職に関連する要素が、前述の「明るく快活」「体力がある」などのような性格や身体能力だとしたら、今回の応募にも共通点を見つけ出し、志望動機としてつなげます。たとえば以下のようになります。

明るく快活な性格で人と接することができ、体力を必要とする業務を7年間がんばってきました。

今回応募しました「技術スタッフと同行してさまざまなお客様のところに訪問するスタイルの営業職」では、私の前職までの経験が活きるのではないかと感じております。

お客様のニーズを把握したり、社内の技術スタッフの方と共に行動したりするのは、人付き合いが得意な私に向いています。

遠方まで運転することも苦になりませんし、大きな機材を運んだり設置したりすることにも自信があります。

あるいは、前職・前々職に関連する要素が「細かい作業が得意」「ミスなく迅速にできる」など適性である場合は以下のようになります。

細かく神経を使う仕事を5年間行ってきたため、精密作業をミスなく迅速に行うことには自信があります

御社の「市場調査、データ集計、分析」の業務は、今までの私の適性を存分に活かせると思い応募しました。ミスなく入力し正確に分析することは得意です。

長時間集中することにも慣れているため、一日に多くの業務をこなすことができます。

さらに、お客様や取引先の属性、扱うものの種類に関連性がある場合は以下のようになります。

これまでの仕事でも、お客様の多くが高齢者や体が弱っている人でした。これからも、こういった方々にお役に立てる仕事を続けたいと思っています。

このたび、御社の食材宅配員のお仕事に応募しましたのも、ご利用者が主に一人暮らしのお年を召した方だからです。

食材を届けながら在宅の確認をしたり世話話をしたりといった仕事は、今までの経験を活かすこともでき、大変興味を感じています。

このように、これまでの職歴での適性を通算して、今回の応募はその延長であるように志望動機につなげましょう。

自分の性格や適性などを考慮してキャリアアップを目指し、今までの経験が入社後に即戦力として役立つことを主張しましょう。

今後は長く勤務することをアピールする

しかし、転職が多いと「簡単に短期間で職を変える人」と思われる可能性があります。そのため、今後は長く勤務したいと思っていることをアピールします。

軸となる関連性に紐づけしながら、長く勤務したい理由も追加します。たとえば以下のようになります。

今までさまざまな職を経験してきましたので、自分の適性や働き方の方向も見えてきました。

さらに、今年30歳になりますしこれから家庭を持ちたいと思っています。

しっかりしたキャリアを築きたいと考えており、御社とのご縁があれば、腰をすえて取り組みたいと考えています

これは「結婚」を例にした理由づけですが、他にも「希望の業務につくことができた」などを理由にすることもできます。

直接お年を召した方とお会いする仕事は、かねてから希望していた仕事です。私は長年祖父母と同居しており、高齢の方のお世話をすることがとても好きですし、やりがいを感じるからです。

今までの経験も活き、自分に合っていると思いますので、御社では長くお世話になりたいと思います。

もちろん、このほかにも「希望する地域で勤務ができた」「希望通りの雇用形態になれた」なども、長く働けることをアピールする材料になります。

転職回数が多いのは、確かに不利になることがあります。履歴書で落とされたり、面接で不採用になったりする確率は高くなります。

そこで、今までのキャリアと今回の求人との関連性を見つけるようにしましょう。そうすれば、面接官が納得できる転職理由にすることは十分可能です。

転職歴が多いというマイナスの経験であっても、そこにはさまざまな学びがあり、あなた独自の経験をしてきたはずです。

今までの職歴と今回の求人の関連性を見つける作業をしてみると、あなたが思っている以上に求人先の企業へアピールできる経験を発見できます。

転職の回数が多く、業種がバラバラの計画性がない転職をしてきたというマイナス要素に対して、そのまま事実を述べてはいけません。

そうではなく、今までの転職にはあなたなりの軸やこだわりがあり、今回の応募につながっているという関連性を伝え、「また早期離職するかもしれない」といった面接官の不安を取り除きましょう。そうしなければ、採用を勝ち取ることはできません。

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