うつ病で休職中の人が元の職場に復職して適応できるかの判断基準

うつ病や適応障害で休職している人は、元の職場に復職するつもりで療養していることでしょう。

休業中はとにかく不安なものです。

また、元の職場に復職して、きちんと適応でき、さらにうつ病が再燃せずに回復していくかどうかも心配していると思います。

休職制度がある会社であれば、それなりにうつ病や適応障害への知識があるはずです。

厚生労働省のマニュアル通りの運営がされていれば、きちんとした対応をしてくれるため、復職後はスムーズに回復できるのではと期待したいものです。

しかし、多くの会社はそこまで心の病を持つ社員に優しくはありません。

今回は、うつ病や適応障害で休職中の人が元の職場に復職して良いかどうかの判断基準について解説します。

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復職者に配慮した体制があるか

職場のストレスが原因で、うつ病や適応障害になったのであれば、その職場環境が改善されていなければ、復職しても症状が再燃するに決まっています。

もちろん、あなた自身の心については、きちんと治療を進めてください。

それができていることを前提ですが、職場側に復職者に配慮した体制がなければ、病気は根治しないです。

うつ病や適応障害で休職している人が、復職する際に確認しておきたいことは以下のようなことです。

仕事量が元の仕事の8割に抑えられている

うつ病や適応障害で休職した人に、復帰後にすぐ元の仕事量を与えるようでは、必ずどこかでまた同じことになります。

特に、過労が原因でうつ病になったような人は、復帰後に仕事量がどの程度であるか、確認しなければなりません。

通常、復職者支援に力を入れている会社であれば、休職前の8割程度の仕事量に設定するということになっています。

最初は8割程度の仕事量を与え、段階的に3か月程度で元の仕事量に戻すというのが一般的です。

このような体制が取れていれば、復職後も比較的スムーズに適応できると思います。

しかし、その体制がないとか、業務量や人員の関係でそのような余裕がないといった会社であれば要注意といえます。

復職後の仕事内容が決まっている

今あなたが休職しているのであれば、その間、あなたが担当していた仕事は他の人が行っていると思います。

しかし復職したあともそのままであれば、あなたがやるべき仕事がないことになります。

休職者の扱いに慣れていない会社は、このように復職した人に仕事を用意していないことがかなり多いので注意が必要です。

一方、逆に休職中の仕事を手付かずでそのまま放置されていることもあります。

このように、復職する予定の人の復職後の仕事内容をまったく考えていない会社であると、とても困ることになります。

復職後の仕事内容は、以下のように配慮されていれば、おそらく無理なく適応できるでしょう。

  • 以前と同じ内容で、少し難易度が低い
  • 最初はひとまず軽作業やルーチン業務に従事させてもらえ、次第に元の仕事に戻ることができる
  • 出張や危険作業は当面免除してもらえる
  • クレーム処理などの心理的負担の強い業務からは当面外してもらえる

上記のような配慮が無いようであれば、要注意です。

勤務時間が適正である

勤務時間は、通常の会社員が耐えうる時間内におさまっている必要があります。

具体的には1日8時間~10時間以内です。復職後数日間は、短時間勤務にしてもらえるなどの配慮があるとより良いでしょう。

逆に、休職前の勤務時間が長時間であり、復職後も同じような長時間の勤務であれば、再発は目に見えています。

人間関係の問題が解決している

以前と同じ部署へ復職することが基本になると思います。

その際、上司や同僚、取引先の相手など人間関係で問題があるため、うつ病に罹患した人もいるはずです。

その問題が解決していないまま、元の人間関係に戻ってもスムーズな適応は難しいかもしれません。

休職したきっかけが人間関係であり、そのことを会社側は知っていて、きちんと対処しているでしょうか。

パワハラやセクハラがあったとか、職場イジメがあったなどの事情がある人は、復職の前に一度会社側の担当者に相談したほうが良いかもしれません。

復職者支援に力を入れている会社であれば、産業医などの意見を聞きながら、復職させる部署を違うところに設定したり、問題がある社員に対して教育研修を施したりといった対応をしてくれる可能性があります。

しかし、あなたの会社がそのような意識が低いのであれば、人間関係の問題があることを伝えてしまうと、より一層問題が悪化することがあります。

そのため、この問題は、会社側担当者の対応力や、産業医の力にも関わってくるため、非常に難しいといえます。

あるいは、あなた自身の主治医に「復職後には人間関係の再構築に注意が必要」といった診断書を書いてもらう方法もあります。

この診断を会社側の産業医に提出し、医師同士で職場復帰のための環境を整備してもらうということです。

ただし、この場合であってもあなたの主治医に産業保健の知識がなければいけません。

一般的に町のメンタルクリニックは、産業メンタルヘルスの知識に疎い人が多いようです。

また、会社側に助言して患者を復職させるというよりも、投薬治療や休養を重視しているため、職場復帰の話にはあまり協力的ではないことがあります。

さらに、会社側の産業医が、会社に提言できる力量と信頼性があるかどうかによっても、結果が違ってきます。

そのため、主治医と相談したり、会社側の窓口担当者の対応力を見極めながら、対応する必要があります。

復職後のフォローアップ体制がある

復職した後に、病気が再燃したり新たにトラブルが起きたりする可能性を考えて、フォローする体制が欲しいものです。

復職後に、個人的なことを相談できる担当者は誰なのか、上司はどの程度までフォローしてくれるのかといった体制がはっきりしていないと、不安なものです。

元の職場に戻ったは良いが、誰もが知らん顔の状態で、勤務状況や治療の進度に無関心であるケースが本当に多くみられます。

あなた自身が復職したいか?

また、職場の復職者を迎え入れる体制もさることながら、あなた自身が元の職場に復職したいか、復職できる状態かという問題があります。

ここにしっかり向き合わないと、また同じことが繰り返されてしまいます。

まずは心身の不調が都の位改善されているのか、以下のチェック項目で確認してください。

これは、厚生労働省が示している「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」による、職場復帰判断基準です。

復職判断基準(厚生労働省)

  • 職場復帰に対して十分な意欲を持っている
  • 通勤時間帯に、一人で安全に通勤することができる
  • 会社の設定した勤務日に仕事をすることができる
  • 業務に必要な作業をこなすことができる
  • 仕事の疲れが、次の日まで残らない
  • きちんとした睡眠覚醒リズムが整っている
  • 昼間に眠くならない
  • 仕事に必要な注意力や集中力が回復している

いかがでしょうか。

この項目のうち、ほとんどすべてが当てはまらない限り、復職してはいけません

復職しても、再度症状が現れて、再休業ということになりかねないからです。

復職希望を出す前に確認すること

休職している人が、復職できるかどうかの最終判断は、会社側が行うはずです。

その前に、主治医に「心身が回復しているため復職が可能」という診断書を書いてもらい、会社側に提出することになると思います。

会社にもよりますが、その際に「復職希望届」のようなものを提出させることもあります。

あなた自身が「復職を希望します」という書類を提出して、それを承認する形で、会社が復職をさせるという運びになるはずです。

そのため、復職希望を出す前に、本当に復職をして良いものか、しっかり考えて欲しいと思います。

「家族が心配していて早く仕事に行けと言われているから」「早く復職しないと会社に迷惑がかかる」「収入の面で不安」という気持ちでいることでしょう。

ただし、会社側に受け入れ体制が乏しいまま、早く早くと焦って復職しても、うまくいかないことがあります。

復職前に、本当に大丈夫であるか、確認してほしいと思います。

部署異動や転職が解決になるケース

復職する場合は原則として元の職場に戻るのが一般的です。

休職者支援に力を入れている会社であっても、そのような対応をしています。

それは、別の部署に異動しても、仕事の内容や人間関係が変わってしまうため、慣れるのに大変だからです。

さらに、受け入れ側の部署にいる他の社員も、復職してくる人をどう扱ったらよいか困惑するため、より本人が孤立感を抱くことになりかねないからです。

ただし、上司や同僚との人間関係が悪化したことによって、うつ病や適応障害を発症したケースは、元の職場への復職が良いとは限りません。

むしろ、リスクを覚悟で部署異動をさせてもらうとか、転職することが解決につながる場合が多いのです。

特に上司との軋轢が強くその人が原因でうつ病になったのに、同じ上司の元に戻るしかない人は、転職したほうが良いといえます。

規模の小さい会社であれば、「違う上司」という人がそもそも存在しない場合もあります。

また、経営者や支店長など、その職場に所属している限り絶対に逃げることができない人との軋轢が強い場合も同じです。

このように、復職する予定の人間関係に大きな問題があり、解決の糸口がない場合は、主治医と相談して転職の準備を進めてください。

もちろん、無理は禁物で、最初は求人情報を眺めたり、転職サイト(エージェント)の活用にとどめるようにしてください。

「復職」だけにこだわらない

うつ病や適応障害で休職し、そろそろ心身状態も回復しているのであれば、復職について冷静に考えても良い頃です。

その際は、「元の職場に戻るしかない」「元の職場で適応できなければ終わりだ」と思い込まないようにしましょう。

休職中はどうしても視野が狭くなりがちです。早く元の場所へ戻りたいと考えるのも無理はありません。

しかし、何とかして視野を広げ、「自分には色々な選択肢がある」と考えてください

特に、復職予定の今の会社が、上記に挙げたような配慮をまったくしていないような職場であれば、再度選択肢を増やして働き方を考える必要があります。

なぜなら、うつ病や適応障害の人を生んでしまう職場環境にずっと身を置くことは、いずれ死を招くかもしれないとても危険なことだからです。

うつ病や適応障害は、ストレスの元となる職場から離れることで改善します。

仕事の環境を変えることも含めて、今後の働き方を幅広く考えるようにしましょう。


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