どのような行為が職場いじめ(モラハラ)か:判断基準と具体例

職場の人間関係に悩んでいて、もしかしてこれは職場いじめやモラルハラスメント(モラハラ)ではないか?と感じている人がいると思います。

自分が受けている行為は普通のことなのか、あるいはいじめなのかが分かっていないと、必要な対処もできません。

今回は、どのような行為が職場いじめ(モラハラ)か:判断基準と具体例を解説します。

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「悪意がある行為」=職場いじめ

職場いじめは、加害者の悪意によって行われます。悪意のある行為とは、以下のようなものです。

もし、あなたが受けている行為が以下に当てはまるものであれば、それは職場いじめを受けているといえます。

仕事にかこつけて傷つける行為

  • 指示した仕事しかさせず、自由な動きを制限する
  • 業務に必要な情報を与えない
  • 意見や主張をことごとく反対する
  • 仕事ぶりを必要以上に批判する
  • 電話、PC、業務システムなど、業務に絶対不可欠な道具を取り上げる、与えない
  • 今までさせていた仕事を取り上げ、他の社員に与える
  • 本人の能力からすれば簡単すぎる仕事をわざとさせて屈辱を与える
  • 本人の能力からすれば難しすぎる仕事をわざと選んで与え、困惑させる
  • 有給休暇を取らせない、理由のある欠勤をさせないなど、労働者として認められる権利を行使させない
  • 昇進を阻む、不当に評価を下げる
  • 本人にだけ危険な作業を与える
  • 本人の健康状態には負担にすぎる業務をわざと与える
  • 業務上、本人の責任になるようなミスをわざと発生させる
  • できるわけがない業務命令を出す

上記のような行為は、明らかに職場いじめであるといえます。

これは、加害者が権力を持った人であるとは限りません。

たとえば、同僚から同僚への行為、あるいは部下から上司への行為であっても、職場いじめです。

こういった「仕事にかこつけて傷つける行為」の目的は、被害者本人の能力が欠けていると、周りの人にも本人にも思わせることです。

こうすれば、いくらでも被害者をいじめ倒すことができます。

また、堂々と叱って業務上の不利益を与えることも簡単です。

たいてい、加害者は巧妙な方法を使います。

そのため、加害者の悪意が周りにはわかりづらいのが特徴です。

もしだれかに「あの人に辛く当たりすぎていませんか?」と指摘されたとしても、加害者が「あの人には、しっかり言わないと改善しないからですよ」「できるわけのない仕事は与えていませんよ。経歴から考えたら、十分できるはずのことだと思ってやらせているんですから」などと、仕事にからめてしまえば、いくらでも悪意を否認することができます

さらに、被害者本人も「この行為は職場いじめ(モラハラ)ではないか?」と気づかないこともあります。

「このように何度も嫌なことを言われるのは、自分の仕事能力が低いからだ」と、当然のように感じてしまっている人もいます。

被害者本人がいじめであると感じたとしても、それを証明することがとても難しいです。

たとえば、いじめによって必要な情報を提供されなかったために大きな失敗をしたとしても、それを「〇〇さんが情報をくれなかったからミスをしたのです」とは言いづらく、証明することもできません。

コミュニケーションを遮断して孤立させる行為

  • 本人が発言しようとしても、話の腰を折って最後まで聞かない
  • 話しかけない、無視する
  • メールやメモだけでコミュニケーションを取ろうとする
  • 目を合わせないなど、コンタクトそのものを避ける
  • 意図的に仲間はずれにする
  • 一緒にいても存在を無視して、空気扱いする
  • 他の社員に命じて、いじめ被害者と話さないようにしむける
  • 他の社員とコミュニケーションを取ることを許さない
  • 話し合いたいという被害者の要求に応じない

仕事の場所でもそれ以外でも、被害者になっている人に話しかけず無視して、飲み会などにも誘わないようなやり方です。

これも、された方は本当に苦しいものですが、加害者の方は簡単に悪意を否定できるため、とても悪質なやり方といえます。

被害者から仮に「無視するのはやめてください」と直訴されたとしても、「無視などしていない。証明できるの?」と言われれば、証明することなどできません。

また、「会社は友達作りの場ではないから、特に仲良しになる必要はないんじゃないの?甘えないでね」とか「あなただけが席が離れているのは、オフィスが狭いしプリンターの配置のせいであって、特に悪気があるわけじゃないよ。勘繰りすぎないでよ」と言われてしまえば、抗議できません。

上記のような巧みな加害者の策略で、職場メンバー全員から無視されてしまっている人もいます。

こういったことは、「気にしなければいい」という考え方も一つですが、毎日続くと、精神的に追い込まれてしまうものです。

自尊心を奪う行為

  • 本人の発言にため息をついたり、肩をすくめたり、苦笑したりして軽蔑的な態度を取る
  • 悪い噂を流す(夜にいかがわしいバイトをしている、仕事中に副業しているらしい、など)
  • 本人の家族を悪く言う(妻が元〇〇らしい、親が精神病だ、など)
  • 精神的な病気であるという(お前は精神病だな、など)
  • 身体的な特徴をからかう、障害を差別する(デブ、ハゲ、臭いぞ、など)
  • 身体的な特徴や話し方、クセなどを真似して、周囲の笑いを取ろうとする(宴会などで本人の吃音をまねて笑いを取る、など)
  • 本人の信仰する宗教や思想、政治信条をわざと攻撃したり軽蔑したりする(〇〇教って、頭のビョーキの人が入る宗教だよね、など)
  • 相手の経歴や立場からすれば屈辱的な仕事をさせる(特定の男性社員に女性トイレの清掃をさせる、など)
  • 卑猥で下品な言葉でののしる

特定の被害者を選んで、その人を日常的にバカにする行為は職場ではよく見られます。

軽度なものであれば、たいていは「ほんの冗談だった」などといって、加害者は逃げおおせるものです。

また、からかわれる被害者に落ち度があるといった形で巧妙にされることも多いです。

「あんなことで傷つくのは、ユーモアのセンスがないね」

「セクハラだのパワハラだの、中年女のヒスにつきあっていられないよ」

「あの程度のジョークで怒るなんて、いい年して柔軟性がないんだ」

などです。

こういった職場いじめは、上司から部下へというよりも、同僚どうしであったり、数年上の先輩から後輩へ行われることが多いようです。

これは、いじめ被害者への妬みが原因です。

自分よりも仕事ができそうであったり、学歴が高かったりして、加害者からすると脅威にうつる人が被害者に選ばれます。

そして、加害者は巧みに被害者の自尊心を陥れ自信を失わせ、結果的に自分の地位や力を高めようとしていると考えられます。

自尊心を傷つけられるタイプのいじめを受けても、被害者はなかなか応酬ができません。

いじめ行為は、本人が一番気にしている部分を狙って行われるため、その話題を出すこと自体が恥ずかしく苦痛だからです。

多くの被害者は、自分の弱点を指摘されからかわれても、ひきつり笑いをしてごまかしたり、むしろ自分から笑いを取りに行くようにしたりして、自己防衛をはかります。

そういった行為が、ますますいじめを助長させ、被害者はどんどん精神的に疲弊していきます。

暴力、暴言、性的な圧力で脅す行為

  • 「殴るぞ」「次やったらぶっとばすから覚えておけ」などと言って脅す
  • わざとぶつかる、小突く
  • 目の前でドアをバタンと閉める、資料を乱暴に置く、物のやり取りの際に投げたり引っ張ったりする
  • 本人の私生活に侵入する(何度も電話をかける、メールを送る、家の前で待ち伏せる)

これらの職場いじめは、上司から行われれば、パワハラとなります。

また、ここまではっきりといじめ行為を受けているというのは、すでに職場いじめは「最終段階」つまり最もひどい状態になっているということです。

職場が無法地帯になっていたりブラック企業であったりして、モラルが乏しい会社に見られます。

また、被害者が大変我慢強い人か、どこにも行く場がなくて我慢し続けているため、いじめがエスカレートして犯罪レベルになっているともいえます。

ここまでくると、被害者本人が「私がいじめられるのは仕方がない」という間違った認識で凝り固まっています。

加害者の方も「こいつには何をしても許される」と思っています。

さらに周囲の人も、仕方がないことだとあきらめていて、いじめ行為を見て見ぬふりをし、加害者のことを怖れているため助けることができなくなっています。

職場いじめとはいえない例

一方、職場いじめ(モラハラ)と似てはいるものの、いじめとはみなせない行為もあります。

職場では色々なストレスがありますが、そのすべてを職場いじめと結び付けて考えるのは、解決が遠ざかります。

以下のようなことは、職場いじめ(モラハラ)とは分けて考える必要があります。

人間関係上の対等な対立(ケンカ)

職場いじめと混同しやすいものに、職場の人間関係上の対立があげられます。

いわゆるケンカのことであり、ある人とある人の意見が合わず、お互いに嫌がらせを対等な立場でやりあうものです。

この場合は、どちらが加害者でどちらが被害者という区分けができません。

どちら側にも相手への悪意があり、それが表面化しています。

こういったケンカは、お互いに不快感はあるものの、いじめほど心理的悪影響はありません。

どちらもが加害者でありどちらもが被害者です。

そして、お互いに歩み寄るとうい形で解決に結びつくことができる上に、周囲が手を差し伸べやすいものです。

もし今あなたの職場に、気の合わない人がいて、お互いに無視しあったり悪口を言ったりしているのであれば、それは職場でのケンカにあてはまり、職場いじめとは違います。

不特定多数に対して横暴な人の行為

誰に対しても横暴であったり、誰に対しても嫌がらせ行為をする人がいると思います。

中小企業のワンマン経営者には、人格的に未熟な人もいて、そういった人は自社の社員全員に対してパワハラやモラハラを大々的に繰り広げています。

このタイプの人が行っていることは、厳密にいえば職場いじめではありません。

もしあなたの職場にこのような人がいて、日常的に横暴な態度を取られていたとしても、被害者はあなただけではないはずです。

そして、水面下での陰湿な行為でもなく、誰もが大っぴらに被害者状態です。

被害者同士で痛みを理解しあったり、結束して加害者に反撃できたりする余地があります。

もちろん、このタイプの人から、個人的に水面下で嫌がらせを受ければ、それは職場いじめといえます。

攻撃が、一時的である場合

職場のある人から、一時的にひどく怒鳴られたとか、数回陰で悪口を言われたという場合は、まだ職場いじめといえる段階にはなっていません。

職場いじめは、陰湿な攻撃な何度もしつこく繰り返されることです。

いやがらせそのものは大したことはなくても、それが何度も繰り返されることによって、被害者の心が破壊されていくものです。

しかし一時的に、数回攻撃を受けたくらいであれば、職場いじめというよりも加害者の暴挙や一時的な錯乱といった方が適しているでしょう。

単純に、労働環境が劣悪

職場いじめと混同しやすいのが劣悪な労働環境です。

長時間労働を強いられるとか、使いにくい机や椅子しか与えられないとか、危険作業をさせられるといった仕事では、心身共に参ってしまうものです。

しかし、これだけであれば、職場の労働環境が劣悪であるというだけで、職場いじめとは違います。

もちろん、特定の人だけが、わざと危険作業をさせられたり、使いにくい机しか与えられないのであれば、いじめになります。

判断としては、自分だけわざと労働環境が劣悪な環境に追い込まれていれば職場いじめ、一方、社員のほとんどが同じレベルの労働環境で働いているなら、職場いじめとはいえないということです。

業務上正当な要求

例えば上司が部下にやる気を起こさせるために「こんなバカげたミスをするとは何事か!もっと緊張感を持って業務にあたりなさい。次はこんなミスを許しません」と厳しく指導するのは、業務上正当な要求です。

あるいは、業務上必要な範囲で異動を命じることや、必要な作業のために危険物を扱わせるというのも、業務上正当な要求といえるでしょう。

ただし、いじめと「正当な要求」との境目があいまいになりやすく、判断しづらいのも事実です。

正当な理由があったとしても、要求が強すぎればいじめとなるでしょう。

また、加害者との関係によっても、いじめと捉えるか、あるいは正しい指導と捉えるか、違いがあり、難しいのが事実です。

職場いじめの判断基準

見てきたとおり、職場いじめにはさまざまな行為があります。再度まとめると、以下のようなものが職場いじめといえるものです。

加害者側に、特定の被害者に対する明確な悪意がある

嫌がらせ行為が、何度も繰り返し行われる(目安として週に1回以上、半年程度継続している)

被害者が特定されている

他の人にわからないように、水面下で行われる

いじめ行為が正当な理由なく行われる(なぜそんなことをされるのか被害者側にわからないない)

対等な立場で意見を言い合えない、反論・反撃の余地がない(上限関係がある、「そんなの冗談だ」と真面目に取り合わない)

これらの要素を持たないものは、職場での単たるストレスであったり、一時的な攻撃やケンカであるかもしれません。

ただ、上記のような明確な行為を受けているのであれば、職場いじめの被害にあっているということです。

そのような場合は、我慢し続けると心身を病むことがあります。

職場いじめは、その行為ひとつひとつを見てみれば、それほど深刻なものにはうつらないことがあります。

多少からかわれたとか、悪口を言われたとか、どこにでもあるような小さな出来事にも思えます。

しかし、それが繰り返し何度も、しかも自分にだけ行われていると、小さな痛みであってもどんどん蓄積していき、いずれ精神のバランスを崩し、ひどい場合は自殺を考えることもあるのです。

もし、上記に当てはまる行為を受けているのであれば、何としてでも自分の身を守ることを考えてください

すでにあなたがいじめの標的になっているのなら、まず、被害を受けているということを認識するところから始めてください。

また、自分が職場でいじめられているのは、自分が悪いからだという思考をやめましょう。

いじめをする人は、被害者に対して、公にはできない感情があります。

つまり、実は以前あなたに好意を持っていたがフラれてしまって、その腹いせのためにいじめているとか、自分より能力が高いために嫉妬しているといったことです。

これらの勝手な悪感情に対して、あなたが正しい努力をしたところで、いじめが改善することはないのです。

そのため、運悪くいじめのターゲットになってしまった人は、できることなら異動するか転職するかして、加害者と距離を置くことを考えましょう

すぐに異動や転職をすることが難しくても、「職場いじめにいつまでも耐え続けるつもりはない」という覚悟を持つだけでも、あなた自身の態度や表情に強さが出てきて、被害が拡大することを防げます。

そのためにも、自分の居場所はここだけではなく、働こうと思えば他にも行くところがあるという期待を持ちましょう。

自分のキャリアを棚卸しして、転職活動を在職中に進めましょう。


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