転職面接・履歴書では常に「御社が第一志望」:志望動機の答え方

面接対策

転職活動をしているときは、1社だけではなく複数社を比較検討して応募するのが一般的です。

しかしどの会社にも、履歴書を書いたり面接をしたりする場面では「御社が第一志望です」と答えなければいけません。

求人側の会社は、自社への応募が第一志望でない応募者を採用することはありません。

それでは、どのように考えて履歴書や転職面接の場で志望動機を述べるといいのかについて解説していきます。

どの会社にも「御社は第一志望」

転職を考えているとき複数の会社にコンタクトを取り、応募するのがあたりまえです。その中で一番入社したい会社があなたの中では「第一志望」となります。

心の中に、入りたい会社の順番があると思います。

しかし何も準備せずに転職活動をしていると、第一志望ではない会社の面接で「当社が第一志望ですか?」と質問され、言葉につまってしまうことになります。

もっとひどい例になると、「いいえ、実は第一志望は○○社です。御社はエージェントに紹介されたので応募しました」などのように、堂々と本当のことを話してしまう人がいます。

これでは、ビジネスパーソンとしても失格です。

相手の気持ちに配慮ができず、本音と建前がきちんと使い分けられない人とみなされます。

当然、第一志望ではない応募者を採用したいと思う会社はありません。採用されたいのであれば、面接のときは「御社が第一志望です」を貫きましょう

第一志望である理由を押さえる

どの会社であっても、第一志望であると主張しなければなりませんが、第一志望である理由もしっかり押さえて履歴書を書き、面接にのぞみましょう。

そうしないと、面接の場面で「どのような理由でわが社を第一志望にされたのですか?」という質問に答えることができません。

必ず面接の前に応募企業が第一志望である理由を押さえておく必要があります。

会社の独自性を見つける

第一志望としてその会社を選んだ理由を押さえて応募する必要があるのですが、どの会社にも当てはまるような理由を履歴書に書いたり、

面接で言ったりしてはいけません。例えば以下のような志望動機は第一志望の理由として弱いです。

子育てに関する商品を開発、販売している企業に魅力を感じたからです。女性や子ども向けの商品販売には興味があります。

子育て関連商品を扱う企業はほかにもたくさんあります。

女性や子ども向けの商品を販売する企業も多いです。こういった「業界に共通する志望動機」は弱く、採用側面接官の心に響きません。

「第一志望です」と主張するためには、他社ではなく、その会社にしかない独自性を何としてでも探し出して、そこに魅力を感じたから応募したとアピールしなければなりません。

例えば以下のようになります。

社員一人ひとりがブログで商品紹介をするという独自の取り組みに魅力を感じました。

社員が自分自身の子育てをする中で、自社の商品を使って感じたことを発信するスタイルは、とても斬新だと思います。

お客様にも、売り込みではない形で商品の特徴が伝わるので、営業手法としても効果があるのではないかと関心を持ちました。(独自性への興味)

このように、独自で取り組んでいる活動に目をつけて志望動機に組み込みましょう。

他ではなく、履歴書や面接では「御社が独自で行っていることに興味を持った」と主張するのです。

求人条件や仕事内容だけを把握するのみでは、独自性を見つけることはできません。

履歴書を書いたり面接に臨んだりする前には、応募先企業の情報を入念にチェックして、第一志望の理由として納得してもらえる独自性を押さえておく必要があります。

会社側のメリットも混ぜ志望動機に

第一志望としての理由を押さえる段階で心がけたほうが良いことがあります。

それは、応募者側から見た魅力を志望動機にせず、採用側のメリットを意識することです。

「なぜ当社を第一志望にしたのですか」と聞かれると、つい応募者であるあなたが感じる会社の魅力を志望動機にしてしまいがちです。

例えば以下のようになります。

御社は女性が結婚・出産をしても働くことができる環境が整っているので魅力的です。私も結婚・出産をしても働き続けたいと思います。(応募者側から見た魅力)
研修期間が充実しているのが志望動機です。3か月間、研修施設で営業手法を指導してもらえるのは魅力的です。これだけ長期間研修が受けられるのは御社だけです。私は営業スキルを伸ばしたいと思っていたため志望しました。(応募者側から見た魅力)

こういった志望動機は、応募者の側から見た会社の魅力です。

採用側面接官は、応募者個人が会社のどの部分に魅力に感じているかということには関心はありません。

採用側の会社が履歴書や面接で志望動機を聞くのは「あなたは当社でどういった貢献をしてくれますか?」と確認したいからです。

そのためあなたが志望動機を語るときは、自分の能力を活かして会社側に貢献できるから志望したことを答えるべきです。

「会社側のメリット」も組み込んで志望動機にしなければ、あなたを採用したいと感じてもらえません

例えば以下のようになります。

御社の社員ブログを拝見していると、自由なスタイルでのびのびと発信されていて、非常に個性的です。(独自性への興味)

私は前職では社の広報を担当しておりました。主に紙ベースの発信にとどまっていましたが、文章と写真で商品紹介をしてきた経験があります。まとまった文章を早く書くことも得意です。(自分の能力)

ぜひ御社でブログ運営を通して、お客様との接点を増やしていきたいと考えます。(採用側の会社メリット)

このように、自分の能力を採用側の会社で活かしたいから志望すると答えましょう。

そうすることによって、志望動機を聞いている面接官はあなたの入社後の活躍をイメージすることができます。

採用によって会社側にメリットがあると思ってもらえることで、採用に近づくことができるのです。

悪印象を与える発言を避ける

志望動機は必ず面接で確認されます。

それがわかっているにもかかわらず、不用意な発言をして求人側の面接官に悪印象を与えてしまう人がいます。

多くは意識をしていないですが、気をつければそのようなミスを防ぐことができます。

履歴書ではじっくりと内容を考えて記載すれば問題ありませんが、面接では考える時間が少ないので事前に対処法を理解しておく必要があります。

転職活動の状況をすべて話す必要はない

転職をしようとしている人が、複数の会社を比較検討して応募していることは会社側もわかっています。

しかし、面接の場面で、今の応募状況について正直にすべて話す必要はありません。「御社が第一志望」といいながら、多数の企業に応募していると聞くと、言っていることの信ぴょう性を疑われてしまいます。

さらに、応募している会社の業種がバラバラであると、より一層志望動機に疑いを持たれることになります。

「以前から教育事業にたずさわりたいと考え、御社を第一志望として応募しました」と言っておきながら、他にも「介護事業」「保険営業」「運輸業」などにもアプローチしていると聞けば、この人の志望動機は嘘だろうと思われても仕方ありません。

そのため、業種に一貫性のない会社に複数応募しているとしたら、そのことは面接では伏せておきましょう。

待遇面だけを志望動機にしない

志望動機は、仕事の内容に関することにしなければいけません。

うっかり「社会保険に加入したいから」「給与が高いから」「福利厚生が充実しているから」などの待遇面を志望動機としてあげないようにしましょう。

待遇面だけを目当てに転職を希望している人は、やる気があるのか疑われます。

ここまで露骨でなくても、例えば「資格を取得できるから」「スキルが身につくから」という理由も、待遇や条件に含まれます。

一見前向きな理由に聞こえますが、それらは自分自身のキャリアアップやスキルアップをしたいという、自分本位の志望動機と捉えられる可能性があります。

なお、スキルアップが志望動機であったとしても、必ず前述のように「自分がスキルアップすることによって、会社側にもメリットがある」という伝え方を意識しましょう。

福利厚生・条件は二次的な志望動機にする

また、優秀な人材を獲得するために、福利厚生を充実させて求人を出す会社があります。

スキルがあるものの、家事育児と両立させる必要がある女性からの応募を得るために、「フレックスタイム勤務可」あるいは「保育施設完備」など、魅力的な勤務環境を整えて求人を出している場合です。

こういった会社へ応募する場合も、考え方は同じです。

あくまで会社側が福利厚生を充実させる理由は「会社に貢献できるスキルを持った人材からの応募を増やし、採用し、良い人材を会社にとどめておくため」です。

よほど労働力の確保に困っている会社であれば、福利厚生のみを目当てに応募してきた人材でも採用するかもしれません。

しかし会社側のねらいは、福利厚生を魅力に打ち出すことで多くの応募者を集めて、その中からスキルのある人を選ぶことです。

そのため、魅力的な待遇や福利厚生を打ち出している会社へ履歴書を送ったり面接を受けたりする場面では、多くの募集者の中から自分を選んでもらえるようにしましょう。

あなた以外にも、充実した福利面を目当てに多くの人が応募しているはずです。

求人側の会社から「この人は会社に貢献できる能力と意欲がある。手厚い福利厚生を与えてでも獲得したい人材だ」と思ってもらえるようにしなければなりません。

例えば以下のような志望動機にします。

○○税理士事務所で、税理士として8年勤務しました。貴所での「税理士補助の業務全般」は、前職での経験が活き、すぐに対応できるのではないかと思い応募いたしました。(自分の能力、会社側のメリット)

私は出産を機に前事務所を退所しており、現在子育て中です。

税理士事務所の求人は、パート採用は多いのですが、私はパートではなく責任を持った正式な所員としての勤務を強く希望しております。

フレックスタイム制での正所員は大変魅力的です。(応募者側のメリット)

将来的には補助業務ではなく、税理士として腰を据えて貢献していきたいと考えます。(会社側のメリット)

このように、主な志望動機は「やる気」「会社での貢献」など、職務に関するものにします。

それに合う形の勤務環境や福利面が充実しているため安心して応募した、という形にすれば、好意的に志望動機を納得してもらえます。

志望動機は、履歴書で書かなければいけない項目ですし、転職の面接でも必ず聞かれます。

この質問に上手に答えて求人側の採用担当者の心を動かさなければ、不採用になってしまいます。しっかり準備してのぞむようにしましょう。

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